高知発祥のよさこい祭りは、鳴子を手にしたよさこい系の踊り・イベントとして全国各地に広がり、普及していきました。とりわけ、その勢いは、平成の時代に入ってから加速。1992(平成4)年に北海道の札幌市で始まった「YOSAKOIソーラン祭り」を機に、近年の交流・参加型の祭りとしては、世界でも類例のない、国内最大規模の祭りへと成長しました。
タイトルの「街は舞台だ」は、YOSAKOIソーラン祭りのスタート時、学生実行委員会のメンバーとして関わった、高知出身の川竹大輔さんが考案したとされる言葉です。辻々に踊り子が繰り出し、路上や特設ステージを舞台に見立てエネルギッシュに演舞を披露する、よさこい系の踊りを象徴するキャッチコピーとして、その後も幅広く用いられ、同名の著書「街は舞台だ YOSAKOIソーラン祭り」(北川泰斗著)も出版されました。
このコーナーでは、川竹さんによる各地のよさこいを巡る連載「鳴子の旅」、北川さんの新作小説などを順次公開していく予定です。よさこいはなぜ広がったのか、それぞれの地域で進化するよさこい系の踊りやイベントの歩みと今、そして、よさこい祭りはどこに向かい歩き出そうとしているのか、その未来を展望する一助になればと考えています。