街は舞台だ 「連載・鳴子の旅」
次回スタート 第1回目は「安濃津よさこい」(三重県津市)
戦争による中断を挟んで400年近い歴史を持つ三重県津市の「津まつり」。津まつりは、県市の無形民俗文化財に指定されている「唐人踊り」(江戸時代に朝鮮半島から派遣された朝鮮通信使の風俗を模したとされる)、赤毛のかつらに面をつけ陣太鼓などに合わせて踊る「しゃご馬」など、多彩な伝統芸能が競演することで知られています。
そして、津まつりの活性化を図る目的で、二十余年前、地元青年会議所のメンバーらが中心となり始めたのが「安濃津(あのつ)よさこい」です。当時、津市の市議会議員を務めていた川竹大輔さんは、北海道のYOSAKOIソーラン祭りの関係者らを紹介するなど奔走、安濃津よさこいの開催に尽力した中心人物の一人でした。
次回からスタートする、川竹さんによる「連載・鳴子の旅」は、三重の地で伝統芸能と融合するかたちで始まった安濃津よさこいについて、コロナウイルス禍の視点も交えながら取り上げます。
川竹 大輔 (かわたけ・だいすけ)
1969(昭和44)年9月生。私立土佐高校(高知市)から東京大学教養学部へ進み、文化人類学を専攻、よさこい祭りの研究者としても知られる伊藤亜人東大名誉教授の指導を得て、北海道・札幌市で始まったYOSAKOIソーラン祭りの創設に関わる。卒業後、朝日新聞、津市議会(三重県)、高知県庁、安芸市役所、デジタルこうち推進協会、高知県中小企業家同友会などを経て、高知大学次世代地域創造センター専門員(地域人材育成)。
1992(平成4) 年 YOSAKOIソーラン祭り創設メンバー
1993(同5) 年 朝日新聞記者
1995(同7) 年 津市議会議員、安濃津よさこい創設メンバー
2000(同12)年 高知県庁特別職知事秘書
2005(同17)年 安芸市役所助役
2006(同18)年 デジタルこうち推進協会専務理事
2014(同26)年 高知県中小企業家同友会事務局長
2016(同28)年 高知大学次世代地域創造センターで勤務
授業「高知の中小企業を知る」「地域キャリア論」「よさこい概論」担当
著書 「唐人踊り読本」「いなか地デジ化ものがたり」「改革派知事の時代 地方から日本は変わったのか」「よさこいは、なぜ全国に広がったのか」