【きいて知る】濱口賀世さんが語る!父・濱口八郎の物語⑦

▶「若いもんにやらさないかん!ジャズダンス?かまん、かまん」

 

―八郎さんがお亡くなりなりになられたのはいつごろでしたか?

  
 
平成元年ですね。 
 

―お亡くなりになられたころ、よさこいについて、何かおっしゃっていたことありますか?


初代女将・妻の千代子さんと仲睦まじく…

朝まで討論生テレビっていう番組があったんですけど。あのときに、既に父はかなり体が悪かったんですよ。で、夜中の撮影だったんで、「体にこたえるから、行ったらいかんて」あたしら止めたんですよ。でも、「来てくれ、言われるものを、行かんわけにいかん」言うてね。その映像残ってると思います。 
 

―映像見ました。あの時そうだったんですね。お具合が悪かったんですね。

  
 
うんとハイカラな人だったので。番組内でもいろいろ言っていましたが、よさこいについては「なんでもやらさないかん、若いもんに」ってよく言ってましたね。ジャズダンスがはじまったときも、「かまんかまん、やれやれ」って。阿波おどりに追いつくには、なんでもやって、えいもんを残していったらいいっていうて。だから、正調だけに、こだわらることはしなかったんですよね。 
 

―生テレビに出られた後、何かおっしゃっていましたか?

 
 
「若いもんが、どんどんやってくれゆう。こんなに広がっていくとは思わんかった。えいえいー!」って。上機嫌で帰ってきましたね。 
 

―そうだったんですね!こちらも嬉しい気持ちになりました。その数か月後に亡くなられたんですか?

   
 
そうです。その年の10月に亡くなりました。

(聞き手=芳村百里香)
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